ワシズ 第10話

近代麻雀オリジナル4月号を買ってきました。
巻頭カラーはワシズ。ワシズは連載以来近代麻雀オリジナル誌上でかなりプッシュを受けており、毎回毎回「特大○○P!」とそのページ数でも優遇されています。今回なんて前回と合わせて2号連続60ページです。2ヶ月で120ページて。でも、週刊連載に直すと、1週15ページなのか……そう考えるとジャンプ読んで「今週のワンピースつまんねー」とか中々言えなくなりますね。いや、ワンピースは頑張っていると思うし個人的にあの中では凄く面白いと思うんですけどね。

閑話休題。ワシズの話です。ワシズは福本伸行先生のアカギのスピンオフとして始まりました。アカギ自体が「天」のスピンオフですので、スピンオフのスピンオフです。しかしワシズの場合作画が原恵一郎先生で、福本先生はあくまでも「協力」として名前がクレジットされているに過ぎません。ワシズは読めば読むほど「福本先生が「協力」となっているのはワシズの名前だけじゃね?」みたいなことを思わせる作品ではありますが、その暴走っぷりには目が離せなくなったファンも多い(ような気がする)作品です。

ただ、一方ではワシズがその主人公の鷲巣様のキャラが、曲がりなりにも赤木しげると出会う前の鷲巣巌を描いているはずなのに、あまりにも破綻しすぎていて福本先生のファンから拒否反応が出てもしょうがないかなあ……とは読みながら思います。で、小説やマンガが原作の作品が映画やドラマなどで映像化されたときに、その内容が酷いものであった時、原作ファンからは「原作が冒涜された」といった言い回しがされたりしています。ちなみに最近のアメリカではこういったときに「原作がレイプされた」という表現が多くなっているそうです。

そうしたことを考えた時、ワシズはアカギをレイプしたと言えるのかということを考えてみたのですよ。原作ではアカギがワシズ様を(麻雀的な意味で)レイプしていますし、「ワシズ様が攻めでアカギが受けで……」といった世界は僕にはよくわからない領域なのでスルーするとして、マンガ作品としてのワシズとアカギを考えてみようということです。ちなみに個人的には絶対アカギが攻めだと思います。

ワシズは単体としてみても面白い作品だとは思うのですが、そこに「今はあんなことになっちゃってるワシズ様がこんなにハッスルしてるなんて」とか「この隼ってあの槓ドラ引きに関しては鬼のようなツモを見せる鈴木ですか」見たいな楽しみ方も考えるとアカギも読んでいれば10倍界王拳で楽しめると個人的には思っています。多分そういうところが我慢ならないんだろうなあ、とも思いますけど。

ただ、今までそうやって考えてきたことは今月のワシズコプターで全て飛んでいってしまったような気がします。この作品を読んでいる全ての人間をワシズコプターという名のイカロスの翼によって太陽に向かって飛び立たせてくれたのではないでしょうか。まあ、要するにあそこまでやられたらバカ負けしちゃうよね、という話です。それでは、そろそろ終わりにしましょう。お聞きください「スズキ一つを友にして」

昔共生の ワシズ様
クビに付けた 鉄の玉
振り回して 飛び立った
雲より高く まだ遠く
スズキ一つを友にして