プロレス実況について思ふ


結構なディスっぷりですね。明らかにアナウンサーが言っていい範疇を超えている……とも思うんですけど、ここで自分は考えるわけです。下手に「我々は中立的な立場です」と言った感じで白々しい実況や解説をするよりも立場を明確にした方が面白いんじゃないか?と。

まず、メディアというものはですね、自分達が大衆に与える影響というものを再認識する必要があります。メディアの言う「中立性」などというものはですね、そういう意味では言い訳である、逃げ道を作っているに過ぎないのです。とにかく、きちんと自分達の立場であるというか立ち位置を明確にして世間に意見を発信していく必要があるのではないかと思うわけです。そこでこのような事例があります。

現在、世界最大のプロレス団体WWEには専属の実況アナウンサーがいます(またプロレスか、とかゆーな)。その中でもJR(ジム・ロス、たしかWWEの副社長かなんかでもあったはず)はとても凄いです。何がすごいって、このJRさんとにかくベビーフェイス(善玉、いいもん)贔屓です。そしてヒール(悪玉、わるもん)にはとことん辛辣です。具体的にはこのような感じです。

ヒールのレスラーが反則(椅子攻撃とか急所打ちとか)を使って勝利した場合。
「オゥ!シット!こんなことがあって良い筈がありません!最悪なゲス野郎(サノバ○○(ピーで消されてる)とか言ってる)によって勝利が盗まれようとしています!(3カウントが入ろうとすると)返して!立ってください!(3カウント)ダムン!なんということでしょう。」
こんな感じです。

それに対してベビーフェイスが椅子とか使っちゃった場合。
「やりました!(解説が「あれは反則だろ」とか言うも)イャエス!○○が王座を防衛しました!」
まあ、多少の違いはあるかもしれませんが、こんな感じです。例え半年ぐらい前にはヒールだったので「クソ野郎」だのなんだの言っていた相手にも、ひとたびベビーターン(いいもんになること)すれば全く逆のことを言うあたりもまた凄いです。逆もまた然り。

で、日本もこれを見習ってですね……○○で△△戦を中継する時は「やりました△△の4番、我らの××による見事なホームラン!□□球団のピッチャー◇◇を粉砕しました!やりました!」だの「おっと1塁ランナー走った、セーフ!やりやがりました!□□、まともにやっても勝てないので、このような姑息な手段に打って出ました。しかし、我らの△△はこのような小細工に負けるチームではないでしょう、頑張れ△△!」
こんな感じで。伏字には特定の名詞を入れるつもりはありません。後、盗塁が姑息だとかは自分は思っていません。だから許してください。しかし、絶対放送できないだろうな……

というわけで、何が言いたいのかというと、僕はそんな面白お爺ちゃんのJRさんが好きです。年のせいか、年々技の名前間違えたりすることが多くなってたけどさ。しかし、それが逆に技の名前を覚えることは実況のスキルに大して、大きな意味を持っていないことを証明しているとも言えます。

その昔、いまや日本テレビの朝の顔、西尾由佳理アナウンサーがプロレスリングNOAHの実況に挑戦したことがありました。菅谷アナ指導の下、屋上で「ブレーンバスター!」「ラリアットー!」などと叫ぶ西尾アナのシュールな姿が印象に残っています。

まあ、西尾アナの実況はグダグダを通り越して笑えるぐらいでしたけどね。ダブルアームスープレックスが分からなくて、慌てて隣の菅谷アナが紙に書いてあげていたら、その間に試合が次の展開に移った時とか。これは解説の高山善廣さんに「菅谷、技の名前なんかどうでもいいんだよ」と菅谷さんにダメ出ししていましたが、ある意味ではその通りだと思いました。

大体よ、プロレス技なんて使う人が違えば名前が変わったりするし、名前だけ見ても意味が分からないし、そんなの覚えてられねーよ、普通。デス・バイ・ロドリックとセルフサービス剣山と山折りが同じ技とか言われたって、正直どうでもいいよ。他にもサンダーデスドライバーとかさ。どこの小学生の「ぼくのかんがえたひっさつわざ」だよ。

結局何が言いたかったんだったかな?要するに俺は19日に発売したキン肉マン2世の単行本を買い忘れていたということだ。しかし、事実とはいえ最近マンガしか読んでないな。たまには活字でも読むかな、ケータイ小説とか。