プロレスラーとしての安倍さん

ブッシュ死ね(超意訳)とか言ってる曲。
今日はそんなこととは関係なく、今日のキーワード一位の安倍さんについて。
やっぱりね、いくらなんでも「素敵だな、と思ったものを自分のノートに書きとめていたら自分の作ったものと他人のものが分からなくなってしまって……」っていうのは無理があると思うんですよ。結果的にそれで色々な方面に迷惑をかけたんだから、辞任するのも仕方ないのかもしれませんね。しかし、言い方は悪いですがもっと上手くやれなかったものなんですかね?官僚とかの付き合い方とかその後の対応から復帰にいたるまでのプロセスとかさ。

というわけで、自分の考えをそろそろ真面目に言っておこうと思います。まず、はじめに言っておくと政策なんかはとりあえず置いておきます。それぞれの主義思想なんかで評価が変わってくるものですしね。その辺を頭の隅に置いた上でお願いします。
自分の持論として「政治家=プロレスラー」というものがあります。プロレスラーにとって大切なものをいくつかあげる中で、非常に大切になってくるものの一つに、どれだけ観客を魅了させることが出来るのかというものがあります。要するにどれだけ、観客を自分の試合にのめりこませるか、ということです。その為には、天性のリング上での華であったり、卓越した技術であったり、自己プロデュース力などが必要であったりします。

政治家もそのように考えれば、似たようなものです。どれだけ「観客」という名の国民を自分の世界に引きずり込むかということです。そういう意味では小泉さんは素晴らしいプロレスラーであったと思います。それが先の表現で言う天性のものなのか類稀な自己プロデュース力によるものなのかは知りませんけどね。ちなみにプロレスラーでいうなら天性の華タイプが武藤敬司で、自己プロデュース力タイプが北斗晶かなとか思うんですけど、どうでしょう?

小泉さんに自分が素晴らしいプロレスラーとしての実力を感じさせたのが2005年の衆議院解散を受けての総選挙でした。俗に言う郵政解散というヤツです。投票日深夜の選挙特番である民主党候補の方がこう言っていました。
民主党は相撲をしようとしたのに、自民党はプロレスをした」
この時、自分はそりゃ民主党も負けるわな、と思いました。小泉さんは例えるなら10の力を持って、5の力を持つ相手に対して、相手の実力を11に見せた上で、観客には自分を12の実力を持つように伝えるようなプロレスを展開しました。それに対して民主党はそのままぶちかましにいきました。この辺りの岡田さんと小泉さんのプロレス頭の違いを感じたわけです、私は。

AWA世界王者ニック・ボックウィンクルはこのような言葉を残しています。「相手がワルツを踊れば私もワルツを踊り、ジルバを踊れば私もジルバを踊る」これは要するに相手のスタイルに合わせて臨機応変に対応することを意味しています。そういった流れを読んで細やかな対応をしていくことは政治の世界おいても大切です。
要するに相手がプロレスを仕掛けてきたら、きちんとプロレスをしなさいということです。それは別にロープへ飛んだりするといったプロレス的対応をしろということではありません。最終的な枠組みとしてのプロレスを成立させろということです。だから、柔道着を着て入場してきた当時の小川直也と素晴らしい試合を展開したグレート・ムタはやっぱり凄いということです。まあ、これは今はどうでもいいけど。

話しはズレましたが、そのようにタイミングを見るというか、機を見るに敏であるということは大切です。だからいくら健康上の問題が何とかと言っても、このタイミングで辞めちゃダメでしょ。ズレた間の悪さもそれも君のタイミングと言ってくれるのはブラックビスケッツくらいですよ?

だから、総裁選に出ようとしている人達も中々難しい立場かなと思うんですよね。タイミング的には絶対やりたくないところな気がするけど、総理大臣になれるチャンスなんて何回あるか分からないしねえ。蝶野さんだってIWGPのヘビー級のシングルのベルト巻いたのは1回(しかも防衛0回)だし、中西学なんか0回だし。蝶野さんの元子分の天山さんが4回も巻いているというのに……

そう考えると、安倍さんも小泉さんの後というのは大変だったろうなあ、同情しないでもない面があるわけです。つまり、安倍さんは自民党中邑真輔であったと思います。短いキャリア(史上最年少の23歳、閣僚経験11ヶ月)でトップに(IWGP戴冠、総理へ)立ってしまったあたりなんか特にそうです。「選ばれし神の子」と「自民党のプリンス」ですしね。経験が足りないままトップに立ってしまったせいで必要なテクニックが学べなかったかな、という気がします。

それでは、ごきげんよう。昨日より1時間早く出勤したのに、帰りは昨日より2時間遅かったからオラもう疲れたからさ。