アクション仮面は力道山(2007年2月7日の日記)

昨日の深夜の話です。
名古屋から帰り、何をするわけでもなくダラダラとネットサーフしていたら、つけっぱなしにしながら見ていたテレビでECWが終わったので、スカパーのチャンネルサーフをしていました。どうでもいいけどRAWとSMACKDOWNはそれなりに面白くなってるのにECWはヤバイですね。だからONE NIGHT STANDでやめておけば(略)
とにかく、そうしてダラダラと垂れ流しにするための番組を探していたのですが、そこで面白そうなのを見つけたわけです。これです。記念すべき劇場版クレしん嵐を呼ぶシリーズ第一作です。こういう呼び名があるかは知りません。
http://www.tv-asahi-channel.com/movie/78.html

夜中の2時からこんなの見るなよ、という話ですね。まぁ、いいじゃないですか。自分は以前モーレツ!オトナ帝国の逆襲を見て感動したクチなので、興味があったんですよ。まぁ、オトナ帝国は岡田斗司夫さんであるとか色々な人が語っているので、ここでは特に何も言うこともありませんが。
http://putikuri.way-nifty.com/blog/2006/10/post_2470.html

で、嵐を呼ぶジャングルの話でしたね。この作品自体、個人的印象としては自分の中でオトナ帝国を超えるほどのものではありませんでした。オトナ帝国のケタが違いすぎるだけで、凄い面白かったですけどね。というわけで、気になったことをつらつらと、ネタバレ気味ですが、まぁ、問題ないでしょう。7年前の作品だし。

話はまぁ、いつもの面子+親+その他大勢が『アクション仮面』の映画最新作の完成を記念した豪華客船ツアーに参加したが、そこで南の島にいる沢山のサル達を手下に従えるパラダイスキングなる輩によって大人達がさらわれてしまう。残されたかすかべ防衛隊は己の野望のために大人たちを奴隷としてこき使うパラダイスキングの元から大人達を助け出せるのだろうかという話。そして、自分が素晴らしいと思ったのは、後半のアクション仮面パラダイスキングのタイマンのシーンでございます。後、一応言っておくと、うろ覚えなのでセリフとかは適当です。

対決するものの基本として善玉と悪役というものがあります。ベビーとヒール、テクニコとルードってやつです。正義対悪というのはアングルの基本であり、最も重要なもののひとつであるといえます。そして素晴らしい試合を提供するためには倒す側の正義に魅力があるのは勿論ですが、悪の側もただ悪ければいいものではないと思います。
まず、自分はヒールは強くあらねばならないと思います。ベビーを圧倒して見てる者に絶望感を与えるような絶対的な強さです。勿論、過去にはWWEなんかには「へなちょこヒール」と呼ばれるような属性がありましたが、そういう人達であっても、偉大なヒールと呼ばれる選手達は確かなテクニックに裏打ちされた実力であったりを持っていました(カート・アングルとか)。他にも野球ファンが「巨人ファン」と「アンチ巨人」しかいなかった頃のプロ野球におけるジャイアンツとかね(関係ないけどそういう意味じゃ徳さんとかツネさんが言いいそうな「栄光の巨人軍の選手は云々」という言葉も一面的には正しい気がしないでもないですよ、自分は)。そして、パラダイスキングはどうであったかです。

結論から言えば、素晴らしかったです。このパラダイスキング、強いんですよ、圧倒的に。アクション仮面の攻撃を軽々かわし逆にボコボコにしていく様は、もう本当に強い。そしてボロボロになりしんのすけに「ゴメンよ、カッコ悪くて」というアクション仮面、そして「どうだ、俺のファンにならねぇか?」というパラダイスキング。そんなパラキンに対し涙を浮かべながら「アクション仮面は絶対勝つ」というしんのすけ。こんな風に自分にとってのヒーローを信じられる、素晴らしかったですねぇ。
この態度、普段「やっぱり邪道外道はテクニックもあるし受身もうまいし素晴らしいヒールだよなぁ」とかニヤニヤ言いながらプロレス見てる邪道外道が一番嫌うような知ったかぶりするバカに見習わせてやりたい、俺のことだよバカヤロー。

とにかく、そして立ち上がり雄叫びをあげて再びパラキンに挑むアクション仮面、これが格好良い。「雄叫びをあげたら強くなるのか?」というパラキン、ごもっとも。アクション仮面はやっぱり歯が立たない、それでも必死に挑み続けるアクション仮面、その姿にいつしか大人達も声援を送るわけです。自分はこのとき確信しました。「あぁ、この戦いはプロレスなのだ」と。それも古き良きプロレス。したり顔でニヤニヤしているようなプオタのいない、プロレス。これは力道山対デストロイヤーなのだと。
この後、この戦いは中断され空中戦で第2ラウンドが行われたりするのですが、それはどうでもいいです。このシーンのアクション仮面は間違いなく最高に格好良かった。そして、その戦いを盛り上げたヒールとしてのパラキンも素晴らしかったです。

少なくとも、このシーンは間違いなく作り手側はプロレスを意識していたと思うんですよね。見た目とかスタイルというのじゃなくて方法論としてのプロレス。それがうまく作用してかようなまでに格好良いアクション仮面の姿を見せてくれたんではないかと。というわけで、結論としては、もっと見たいからテレ朝としては劇場版クレしん大長編ドラえもんを日テレのジブリばりに放送しろと言いたい。

しかし、久しぶりに書いた日記がこんなんでいいんだろうか。いつもと変わらないといえばそうなんですけどね。