のび太の新魔界大冒険

スカパーでやっていたのを見ました。
大長編ドラえもんは基本的に原作の方を「ねじ巻き都市」ぐらいまではほとんど持っているのですが、アニメの方で見るのは実際いつ以来かよく分かりません。ただ、以前ブックオフで「ロボット王国」を勝った時にあまりにも微妙な感じのストーリーに個人的に心惹かれるものがなかったので、それ以来敬遠気味なところがありました。見ないで批判したくはないので、ただただスルーという感じです。

で、食わず嫌いはよくないということで見てみたのですよ「新魔界村」を。
家にある原作(旧魔界の方ね)の方をはじめて読んだ時は色々と恐ろしかった覚えがあります。デマオンに銀のダーツが効かずに敗走していき、のび太とドラえもんしか残らなかった時の絶望感、タイムマシンの超空間をメジューサが襲ってきた時の恐怖感etc……

「魔界〜」はそれだけではなく、タイムとラベル物としても素晴らしい作品でありました。序盤の石像がそこにある理由が分かった時は子供心に素直に感心した覚えがあります。思えば、それがボクのタイムパラドックスへの目覚めでした。ゴメンなさい、ちょっと言い過ぎかもしれません。そこまで言えるほどタイムパラドックスに目覚めていません。

そんな自分が初めて「新」を見てみたんですよ。旧の時には突然出てきた感のある(それはそれでいいんですけどね)ドラミの登場に前半で伏線を張ることで説得力を持たせていましたね。またメジューサについても前半から登場させたりキャラクター設定をゴニョゴニョすることで、美夜子さんとの対面がいいシーンとなりましたし。ただ、声が若干気になったかなあ……

オシシ仮面のフィギアや魔法少女マミなど分かる人には分かる小ネタやストーリ展開が微妙に違う事(人間美夜子さんとネズミになった美夜子さんが登場したときは「え？これからどうなるの？」と素直に思いました。)旧の方を知っている人達でも楽しめるようになっていたりすることで素直に面白いと思いました。

ただ、そのために海を渡るときに人魚やクジラをジャイアンの歌で追い払うシーンなどがなくなってしまったことが残念といえば残念でした。最後にダーツを投げて止めを刺すのがジャイアンからのび太に変更されたからこそ、このジャイアンの見せ場を削ってしまったのはジャイヲタの自分としては少し悲しかったです。

後は↑にも書いたようにストーリーに説得力というか厚みを持たせるために、そういったジャイアンの見せ場が削られたり、エンディングでの美夜子さんとのび太との語り合うシーンなどがスタッフロールのバックで処理されてしまったのが、ちょっと悲しかったなあ……まあこのあたりは難しいバランスなのでしょうけど。ただ、基本的にはすごく面白かったです。見ながら「ああ、大長編ドラえもん面白いなあ」と思いましたもん。悪魔達と戦う7人の魔法使いの姿には胸を打たれるものがありました。オレがちびっ子だったらスクリーンに向かって叫んでいるね、間違いなく。

それにしても、静香ちゃんのパンチラのシーンは何であんなにエロく描写されていたんでしょう？オレは「これがタイムパラドックスへの目覚めでしたと」か書いちゃうけど、今のちびっ子が見たらパンチラに目覚めかねませんよ、アレ。